コンクリートのかぶり厚とは、鉄筋コンクリート内部における鉄筋からコンクリート表面までの最短距離のことです。コンクリート内部はアルカリ性であり、このアルカリ性により鉄筋の錆が妨げられています。そのため、コンクリートの中性化や、ひび割れ等によるコンクリート内部への水分の侵入は、鉄筋の錆びを発生させます。鉄筋の錆びは、強度を著しく低下させるため、かぶり厚さは重要な因子となります。また、建築基準法では、土に接する柱・梁・床スラブは4㎝以上、土に接さない柱・梁・床スラブは2㎝以上、マンションなど上下階への遮音性が必要な場合は20㎝以上が標準のかぶり厚さとして規定されています。
用語監修:
鈴木美由紀
資格情報:宅地建物取引士、賃貸不動産経営管理士、不動産コンサルティングマスター
約20年の不動産会社経営を経て、現在は株式会社週刊住宅タイムズ 代表取締役。1960年創刊の不動産業界専門紙「週刊住宅」の編集長を兼務。
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