「マンション」vs「一戸建て」徹底比較！

「マンション」vs「一戸建て」徹底比較

前回の『「マンション」vs「一戸建て」買うならどっち？』では、それぞれの基本的な違いとメリット・デメリットについて比較しました。今回は、具体的な例をいくつか挙げて比較していきたいと思います。

老後に足腰が弱くなってからの階段や庭の手入れはきついもの。外出時の手軽さもあって、アクティブに生きたい高齢者ほどマンションが有利に。室内のバリアフリー対策も、1フロアのマンションのほうが導入しやすく、近年ではリタイア後に郊外の一戸建てを売却して、駅近のマンションに住み替える例も増えています。

マンション1階の専用庭という選択肢もありますが、一戸建ての庭のほうが自由度は大。夏場の水遊びも気兼ねなくできます。子どもが飛び跳ねても、下階の住人を気にする必要がない一戸建てのほうがのびのびと遊べます。

共働きで昼間は不在がち、休日もあまり時間の余裕がないような世帯には、マンションのフロントサービスがあると大いに助かります。また、独立した建物による専用のゴミ置き場が造られたマンションでは、ゴミ出しの曜日や時間の制約が少ないケースもあり、朝が遅い世帯にはかなり便利です。

資格を取り自宅を事務所にして独立。1階を店舗やレストランに。あるいは妻の趣味を活かして自宅で教室を。もちろん立地条件にもよりますが、このような柔軟性を持つのは一戸建てです。マンションでは管理規約に定められた用途の範囲でしか使えません。

最近のマンションでは、エントランスでの認証システムや防犯カメラなど、セキュリティ設備が充実したものも多くなっています。部屋の玄関が直接外部と接していないことも、防犯上はマンションのほうが有利に。ただし、人目につきにくいマンションが窃盗犯に狙われることもあり、オートロックなどの過信は禁物です。

高台の一戸建てなどにはすばらしい眺めの物件もありますが、一般的にはマンションの上層階にかないません。窓からの眺望や夜景を楽しむためにはマンションの高い階ほど有利に。ただし高層階になると、曇天のときに雨が降っているかどうかが分からないこともあるようです。

マンションでも一戸建てでも、商業地や住宅密集地では日照に難点があることも。マンションの上層階なら日照を確保しやすいものの、開口部が１方向のマンションより、４面に窓のある一戸建てのほうが日照を得やすい場合もあります。

駐車場代がかからないことだけでなく、車庫内に車の工具や備品を自由に置けるのも一戸建てのメリットです。

マンションのバルコニーでガーデニングを楽しむ人も増えていますが、制約もあってなかなか思いどおりにはいかないようです。本格的にガーデニングをするのであれば、やはり一戸建ての庭で腕をふるいたいものです。

「積極的な管理組合活動への参加が大切」とはいっても、建物全体における修繕計画の立案や実行で管理会社の手を借りられるマンションのほうが手間を減らせます。共用部分の掃除などを日常的にやってもらえるのも助かるでしょう。逆に、自分が主体性をもってやりたいのであれば、一戸建てのほうが適しています。

もちろん敷地の広さにもよりますが、子どもが大きくなったら二世帯住宅を建てさせたい、いずれは自分の好みに合わせた住宅に建て替えたいなどの希望を実現できるのは一戸建てです。マンションは住民の合意が得られず、老朽化しても建て替えそのものが困難なケースも少なくありません。

マンションは多くの世帯が集まった共同生活の場。協調性をもって管理組合活動へも積極的に参加することが欠かせません。一方で、一戸建ての場合には町内会への参加だけでなく、隣地の住人などと良好な関係を築くことも重要になってきます。

いかがでしょうか。マンション？一戸建て？お金だけじゃない、メリット・デメリットが分かってきたと思います。さて、あなたはどちらが「おトク」だと思いましたか？