「都心」vs「郊外型」マンションどっちがおトク? 【OCN不動産】

「都心」vs「郊外型」マンションどっちがおトク?

「都心」vs「郊外型」マンションどっちがおトク?

2008年後半からの世界的な金融危機によって日本経済も大きな影響を受け、新築分譲マンションの売れ行きはしばらく低迷していましたが、このところ都心エリアでのマンション販売は活況を取り戻しているようです。相対的に価格が高いうえに狭いとされる都心マンションですが、いったいどのような魅力があるのでしょうか。また、郊外型マンションにはどのようなメリットがあるのでしょうか。それぞれの特徴を比べてみることにしましょう。

都心マンションの最大のメリットは利便性

高度に機能化された都市の利便性を享受できることが、都心マンションの最も大きなメリットです。商業施設や文化施設が多く立地し、多様な交通手段によって繁華街やデパートなどへも気軽に出掛けることができます。エリアによっては自転車で人気スポットへ行くことも容易です。

映画などは郊外でも楽しめるケースがあるものの、演劇やさまざまな舞台公演の鑑賞、美術館や博物館めぐりなど、文化的な生活を楽しみやすいのも都心生活のメリットでしょう。仕事帰りに同僚とお酒を飲みに行ったり、休日に夫婦で高級レストランへ食事に行ったりしても、帰りの時間をあまり気にする必要がありません。もし終電がなくなったとしても、タクシー料金をあまり心配せずに済みます。

また、将来に売るとき、あるいは賃貸にするときの容易さでも都心マンションのほうが有利です。もちろん物件次第のところもありますが、将来的にもニーズは高く資産価値を維持しやすいといえるでしょう。

広さと価格で選ぶなら郊外型マンション

ひとくちに「都心マンション」「郊外型マンション」といっても、それぞれの立地条件や建物のグレードなどによって千差万別ですが、購入に必要な金額を単価で比べると2倍以上の差が生じることも少なくありません。つまり、同じ予算なら2倍以上の広い物件が買え、同じ広さなら半額以下で買える物件も多いのが郊外型マンションです。

自然環境に恵まれ、四季の移り変わりをしっかりと肌で感じながら、ゆったりとした気持ちで生活ができる郊外型マンションも多いでしょう。周辺に公園や緑地があったり、海辺や川の清流が近かったりして、自然に触れさせながら子どもを伸び伸びと育てるのにも適しています。

また、同世代の子育て世帯が集まりやすく、お互いに協力し合ったり家族ぐるみで付き合ったりといった生活がしやすいケースも多いようです。さらに、職場と適度な距離をおくことで、仕事とプライベートのオンオフを切り替えやすいというメリットもあるでしょう。

広大な敷地を生かした大規模タイプのマンションでは、建物の1階や別棟に商業施設や医療施設、銀行や郵便局などを配置し、日常生活の利便性を高めている場合もあります。

【図1】 都心と郊外のどちらに住みたいか

回答者の居住地 「街なかや都市の中心部に住みたいと思う」 「郊外に住みたいと思う」
東京都区部 54.9% 40.2%
政令指定都市 42.7% 53.2%
中都市 31.0% 62.4%
小都市 21.0% 75.1%
町村 17.9% 77.0%

内閣府「住宅に関する世論調査」(平成16年11月調査)

「都心」vs「郊外型」メリットとデメリットは?

  • 都心マンション
    •  メリット
    • ・ 商業施設や文化施設、医療機関、福祉施設などが充実している
    • ・ 都心の企業へ自転車や徒歩による通勤も可能
    • ・ 退社後の時間を有意義に使いやすい
    • ・ 気軽に外出ができ、帰宅時間の制約は少ない
    • ・ 夫婦で食事に行ったり、友人と会ったりしやすい
    • ・ 資産価値が落ちにくく、将来の売却や賃貸に有利
    • ・ 高級ホテルのようなハイグレードマンションもある

     

    • × デメリット
    • ・ 投資目的や事務所用途の部屋が混在することも多い
    • ・ 居住しない所有者が多いと管理組合の運営が難しくなることも
    • ・ 購入価格は高く、部屋は狭くなりがち
    • ・ 食品や日用品などの安売り店が少なく物価は高めになりやすい
  • 郊外型マンション
    •  メリット
    • ・ 住宅の広さや収納にゆとりができる
    • ・ 購入しやすい価格帯
    • ・ 自然環境に恵まれ、子どもの遊び場も多い
    • ・ 隣の建物と近接することは少なく、日当たりや風通しがよい
    • ・ 仕事とプライベートの切り替えがしやすい
    • ・ 同世代の子育て世帯が集まりやすい
    • ・ さまざまな利便施設を敷地内に備えた大規模物件もある
    • ・ スケールメリットによって割安に供給される物件もある

     

    • × デメリット
    • ・ 通勤時間は長くなりがち
    • ・ 立地によっては自家用車が必需品となる
    • ・ 夜の帰宅時間に、交通機関による制約が生まれがち
    • ・ 将来のニーズへの不安

私は電車の中に住んでいる!?

都心マンションと郊外型マンションとを比べるときに、忘れてはいけないのが通勤時間の問題です。通勤をするのが夫だけなら「ガマン」で済むかもしれませんが、夫と妻がともに都心の企業に勤めているとき、さらに子どもを都心の有力私立校へ通わせたいときなど、通勤や通学に費やす時間のこともよく考えることが必要です。

【図2】 家計を主に支える者が雇用者である持ち家世帯の通勤時間

家計を主に支える者が雇用者である持ち家世帯の通勤時間

総務省「平成20年住宅・土地統計調査」(平成22年公表)に基づき作成

仮に片道1時間30分、往復3時間の通勤だとすれば、年間250日の出社で1年に750時間。これを30年間続けたときには延べ22,500時間にも達します。日数に換算すれば937日あまりで、約2年半にわたり「電車の中で生活をしている」のと同じことかもしれませんね。

さらに見知らぬ人からぎゅうぎゅう押されながら、満員電車で移動をするときのストレスは相当なもの。毎朝の通勤だけで疲れてしまい、仕事の効率に支障をきたすことにもなりかねないでしょう。

時間の浪費や通勤ストレスからの解放をお金の価値に換算することは難しいものの、都心のマンションにはそんな大きな付加価値もありそうです。郊外の企業に勤務して近くの郊外型マンションに暮らすのであれば問題はないでしょうが、都心の企業に勤務する人が郊外に暮らすのであれば、座って行ける始発駅を検討したり、電車内での時間を有意義に使うための工夫を重ねたりすることも必要です。

いかがでしょうか?「都心マンション」と「郊外型マンション」あなたならどちらを選びますか?

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平野 雅之(不動産コンサルタント)
平野 雅之(不動産コンサルタント)

個人向け相談業務などを取り扱う不動産コンサルタント会社「リックスブレイン」代表。20年余りにわたり、東京都や神奈川県を中心に不動産媒介業務(売買)に携わる。取引実務に精通する専門家の立場から「現実に即した実践的な情報」を、消費者に分かりやすく解説している。

■近著
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